中島工業

Vision ビジョン

 

Nakajimaグループを牽引するリーダーが語る、ビジネスの現在と未来

中島工業株式会社 代表取締役社長

山脇秀敬

山脇秀敬
会社のビジョンを教えてください
山脇:

我々のビジネスを一言で表現すると、「水と空気の力を与える会社」ということになります。
水と空気の分野は、どんな世の中になっても必要不可欠と言われる存在です。
我々が提供する工場向けの水・空気領域の設備工事業というのは、比較的ビジネスが安定しています。どんな規模、業種の工場にも必要だからです。加えて、社員が若くて当事者意識が高い。我々の将来は非常に明るく、今後も成長を期待できるだろうと思っています。

また、中島工業はこれまで「ヒト」によってサービスを提供してきました。今後は「センサー」で取得した「データ」を活用するデジタルテクノロジーでビジネスを展開しようとしています。
他社がまだやっていないようなところにどんどんチャレンジをしているところですし、ありがたいことにお客様に認めて頂いているという状況。今後がとても楽しみですね。

この仕事の魅力、一番面白いところは何ですか?
山脇:

ビジネスの幅が広く、深いことだと思います。例えば弊社は「井戸の掘削」という少々特殊な珍しい仕事もしています。
「井戸を掘っている」ということを聞くと、いまどきそんなことをやっているのと思われる方がたくさんおられることでしょう。でも、日本は世界でも有数な水資源が豊富な国。いまでもこれは変わっていません。弊社では、井戸から水をくみ上げて、ろ過をして綺麗にし、お客様に使っていただき、その後の水を排水処理をする、さらに空調分野ではクリーンルームの設計や施工、そして電気の見える化など幅広い仕事を1社で行います。こうした水・空気・電気といった仕事は、目立たないんですけど、本当に世の中に不可欠な仕事なのです。
ありがたいことに、我々は90年以上お客様に可愛がっていただき、しっかり評価も頂いているという状況。そういった目立たないんだけど実は世の中にとって必要不可欠な存在であるというのがこの会社の1番の面白さだと思っています。

社長として、社員との間で大事にしていることは何ですか?
山脇:

意識をしているのは、「正々堂々」ということと、「悪い情報こそ早く展開すること」ですかね。
色々なチャレンジを同時多発的にやっていただくことはとても素晴らしいことなのですが、何でもやって良いかといえば、そんなはずはありません。その際に問いかけたいことは、「これは正々堂々と胸を張ってできることか?」ということです。もうひとつは悪い情報をいかに早くダイレクトに聞かせてもらうか。そういう意味では社内にハードルを作らずに、しっかりオープンに、という意識を持っています。

私は社長と呼ばれると否定しています。社長は役割ですから(笑)
新入社員からも「山脇さん」と呼ばれますし、直接いろいろな質問をしてくれるような若手もいます。そういうことはありがたいと思いますね。

この仕事をどのように次の世代に伝えていきたいですか?
山脇:

この仕事は恐らく未来永劫ある仕事だと思っています。
例えば紙の書籍が電子書籍になるなど時代の変化があっても、おそらく水とか空気とかが不必要な状況というのは考えにくいでしょう。
ただし、目立つビジネスではありません。逆に言うと目立たないビジネスだからこそ、面白さがある。
そして、間違いなく世の中にとって役に立っているビジネス。だからしっかり対価も頂戴できる。
社会に必要不可欠な存在であり続けようと。それを伝えていきたいですね。

山脇秀敬
山脇さんは社会に出た頃はどのような若手社員でしたか?
山脇:

めちゃくちゃ生意気でした。周りに噛みつきまくってました。若気の至りですね(笑)
最初に入った大企業でしたが、「会社を変えよう」と本気で思っていました。
入社してその思いで仕事に挑んでみると、理不尽なルールとかがたくさんある。それを思いっきり全部正面からぶっつぶしにいくもんだからメンドクサイやつだったと思います。
でも1割とか2割の人が高く評価してくれた。残りの人からは変なヤツと思われていました。
この会社ではこうしたタイプは少数派でしたから。
変わってるなーと言う人のが8割、そしておもしろいと言って下さるのが2割でした。

尊敬する方はいますか?
山脇:

二人います。

一人はピータードラッカーさん。その言葉は含蓄があって、短い言葉にしてもその経営に対する鋭い考察とエッセンスがブレないんですね。
もう一人は何度もお話を聞かせて頂いた方ですが、稲盛和夫さん。
私は経営者になった時に何を軸にしたら良いか、なかなか定まらなかった。
判断軸、自分の経営の軸。なかなか難しいのですが、稲盛さんの言葉に教えられました。
それは「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉。
その中で厳しいジャッジをしていく覚悟があるか、フィロソフィーがあるかといったところを稲盛さんに教えて頂いたと思っています。
たくさんの諸先輩、同僚、後輩からいろんなことを教えて頂きましたが、その中でも一番リアルだったのは稲盛さん、書籍からならドラッカーですね。

この会社のリーダーとして嬉しかったこと、感動したことは何ですか?
山脇:

一番は、社員のみなさんが、お客様から褒められること。
お客様から「素晴らしい工事をしてくれてありがとう」「中島工業の●●さんは、素晴らしい仕事をするね!」そういう風に社員が褒められているのが一番うれしい。こうしたことは、結構な頻度であるので、頻繁に感動していますね笑。

入社してくる人財にどのような働きを期待しますか?
山脇:

いまどきの働き方かはわかりませんが、楽しみながらも真剣に働いて欲しいです。

そして、仕事はお客様のために、世の中のためにというのを志を持っていて欲しい。
また、小さな組織でもいいから若いうちからトップに立って仕事をしたい、20人のナンバー2よりは4人か5人のナンバー1を目指していきたい。そんな人財を歓迎しています。
その立場から大暴れして欲しい。多くの人がそうやって変化を起こしてくれたらそれは会社にとって大きなインパクトにつながっていくわけですから。
そういう形でどんどんチャレンジをしていくような人材に来て欲しいなと思います。

これを読んでいる学生に対するメッセージを
山脇:

人生をどう生きるかということにおいて、どこで働くのか、何をして働くのかというのは大事な選択肢になってきます。
その意味においてはまずしっかりと「社会の中のどんな位置付けで働きたいのか」と言う大きな視点と、「自分は何が好きなのか」、「どういう人間になりたいのか」という小さな視点を行ったり来たりしながらこの会社が良いな、というところを探して欲しいと思います。

就職活動というのは会社探しという側面もありますが、おそらく自分探しという側面のほうが強いのではないかと思います。自分とは何者なのか、ということを真剣に考える機会は人生においてそれほど多くありませんから。楽しみながら頑張ってください。

山脇秀敬

未来を、想造する