就職活動で苦労して内定を得たものの、3年以内に離職する新卒は3割いると言われています。
私自身、新卒でメーカーに就職したものの、たった1年で退職しています。
離職やミスマッチの要因は様々かと思いますが、そのひとつに企業分析ができていなかったことが挙げられます。
それはひとえに学生さんが勉強不足というだけでなく、企業側も自社について説明しきれていないと考えています。
これは採用担当に従事している私にも言えることですが、現場(他業界で例えると営業、開発職など)の実態を伝えきれていないからです。
先日、第一線で活躍されている社員の方の現場を見学させていた際に、施工管理のどこでどういったトラブルが発生し、
それを防ぐには何をすべきかを事細かく説明いただきました。
会社の理解を深めるためには、いかに現場で働く方からのお話を聞けるかによると再認識しました。
前職でメーカーの営業を担当していた頃から現在も常に感じていましたが、採用人事や役員の会社説明と現場での実態にどことなく乖離があると考えています。特に会社の規模が大きくなるほどその色は強くなります。
それは営業や開発、設計として顧客と関わるなかで、いかに利益を生み出すことが大変なことかを直に経験していないことが考えられます。
また、現場を経験した役員のお話で過去の成功体験や苦労話をされても現在とはトレンドも違いますし、
そういった方々は実務から離れているので、学生さんにとっては壮大な話している印象を与える一方で現実味のない話にも聞こえます。
中島工業は100人規模なので現場の方ともすぐに話しかけられる距離にあるので、現場見学をさせてもらえたり、
仕事の話を気軽にしていただけますが、前職は30,000人規模の会社だったこともあり採用人事と現場との関わりが少なかったです。
営業や開発の現場を見ていない方々がどう学生に対して会社をアピールしているか不思議に感じていました。
そんな限られた情報の会社説明会に惹かれていざ入社したものの、営業や開発、設計などの現場に配属されたときに
こんなはずではなかった、説明会で言ってたことと違うと感じる人は一定数います。
そういったギャップがミスマッチを生んでいる原因のひとつでもあると考えています。
学生さんは今後、企業説明会に足を運び採用人事の方から会社について様々なお話を聞くと思います。
そこで学生さんに意識してほしいことは、説明会で得た情報だけでなくご自身の希望する職種(営業、企画、開発、設計など)の方が職場で何を苦労し、
どこで仕事のやりがいを見出しているかを考え、質問を投げかけてほしいと思います。
私たちは学生さんとの面談や現場見学をする機会をセッティングし、より現場でのお仕事を感じていただくことで
学生さんと中島工業の相互理解を深められるようにしています。